カラオケジョッコという謎多きカラオケ店
こんにちは!カラオケマイスターです。
カラオケ店を運営していると他店調査にちょいちょいと行くわけです。
たいていは大手チェーン店の店舗を見ることになります。
個人経営に近いカラオケ店ですと、特に東京都23区内は、大体潰れているか、居抜きで大手にバイアウトしているのがほとんどです。それほどカラオケ店の経営は難しく、市場はレッドオーシャンなのです。
そんななか数少ない生き残りブランドを紹介したいと思います。
カラオケジョッコという古豪
そう!5店舗展開中のカラオケジョッコです。
慶応義塾大学の人や日大、明治大学の人は知っているかもしれないですね。
東京屈指の学生街でもあり、オフィス街でもあるお茶の水に2店舗。
東京屈指のオフィス街である、田町に2店舗。
ジョッコは2017年で25周年となります。
正直古豪の称号にふさわしいのではないでしょうか。
- ジョッコのいいところ
- ジョッコ戦略
- 昼営業をしない謎企業
- 突然の方向転換
ジョッコのいいところ
まずは安さでしょう。
お茶の水や田町にあるにもかかわらず、値段が大衆的なのです。
30分50円とか、夜は340円とか。
そしてこれは運営者がお酒を大好きだと思うのですがドリンクメニューチョイスがいいです。
私が調査していたころは数年前ですが、「サントリープレミアムモルツ」、「角ハイボール」などから富乃宝山などなかなかのセレクトで当時のカラオケでここまでちゃんとしたお酒が飲めたのはここだけだったんじゃないかと思います。
スタッフは店長らしき人が40代50代のいかにもカラオケバブルを知っていそうな風貌と接客です。アルバイトらしき人は若いですが、レベル高い人間と、低い人間の温度差があるように思います。マニュアルがないんだろうなと思いながらみていますが、ユーザーとしてはこの厳しくないマニュアルの無い世界が1周回って心地いいのかもしれません。
ジョッコ戦略
戦略があるのかどうかわかりませんが、お茶の水と田町のドミナント具合と、それぞれの出店時期を考えると、お茶の水に出店しよう。スゲー儲かるな!よし近くにもう1店舗だそう!という至極中国の工場みたいなノリだったんだろうなと思います。
これは儲かっていれば絶対やるべきすごいいい戦略で、競合店の出店を妨害できなおかつ儲かるという攻めの戦略なのです。
不況の昨今ではできないカラオケバブル時代だからこそできる戦略ですねーうらやましい。お客様も選び放題だったと思います。
昼営業をしない謎企業。
さて、ジョッコは昼間営業を行わないお店でした。近くに明治大学、慶応義塾大学などがあるにもかかわらず。
ありがちなのが、カラオケバブルを知ってしまうと、100円200円で学生の相手をするのがばからしくなるようです。まあ一人10000円を使っていたであろうバブル期に比べたらそれはそう思うのでしょうね。
しかし時代は違うのです。昼間の需要は確実に増えています。ヒトカラをはじめ、少子高齢化、金曜日は早く退勤しましょうのスーパーフライデーみたいな理由もありどんどん昼よりに生活がなります。
現在の深夜帯も学生が主な客層ですので、昼の学生にアプローチかけとかなければ深夜も集客できません。
そしてゴールデンタイムのサラリーマン宴会もスマホで探して、昼に予約連絡するのが主流なのに昼間電話に出られないのは機会損失です。
突然の方向転換!ジョッコ最大のターニングポイント
上記のように昼営業をしないデメリットを多く抱えたジョッコでしたが突然昼営業を開始。
この突然の舵の切り方は、お茶の水の競合店「カラオケ館」もびっくりしたことでしょうし、田町の競合店「歌広場」もびっくりしたことでしょう。
メニューも変化し、システム料金も現代になり、スタッフも多少入れ替わったようで、プロの社員さんらしき人も増えました。ティツシュ配りや、客引きもしはじめ、カラオケ店に必要な戦略を地道に行い始めました。
そんなこんなでこの2拠点4店舗の昼間の客入りはものすごいことになり、東陽町店と茗荷谷店ができました。(茗荷谷店は残念ながら閉店)
学生やサラリーマンに本当に愛される店舗になりTwitterでも「ジョッコ」キーワードは学生層から人気です。
いやはやしかしながらはっきりいってよく舵切ったなあと、カラオケバブル40代50代の店長が考えそうにないのになあと勝手に思っていました。すいません。これやり遂げた経営者と現場でタクト振った人は本当に大変だったろうし、社会的にも有益な判断をされたと思います。最近は元気が無いようにみえますが。
なんであれ、ジョッコさんは25周年。ここまで君臨しているのはすごいなあと思います。