おすすめ記事「カラオケバンバンの見事な居抜き戦略」
カラオケバンバンはすごすぎる。
田舎から関東などに上京しても「カラオケバンバン」の看板を目にする機会が多くなりましたよね。そりゃ2016年で400店舗突破してますから目にも止まりますよね。
多分、お客さん目線だと「カラオケバンバンって、安くて店によっては汚い店もあるしきれいな店もあるよね」みたいな印象でしょう。
はいその通り。その安くカラオケを提供するカラオケバンバンのすごいところを考察したいと思います。ちなみに運営はシンコーポレーション、加藤伸司社長です。イケメンです。
カラオケバンバンが成長した理由。
- 居抜き戦略
- ドリンクバー
- 完全会員制
- ケチ
主な理由はこの4つ。
1.居抜き戦略
カラオケバンバンが開業してからは、カラオケ業界は戦国時代、大手カラオケ館、シダックス、歌広場が時代を席巻していました。
そんなこんなでバブルの頃にカラオケ経営を始めた個人経営のお店はばったばったと閉店していきました。
なんで閉店が相次いでいったかというと、設備投資ができなかったり、人件費の管理ができていなかったり、運営が超適当だったりするお店が多かったのです。従業員不正もかなりありましたし。もったいないですね。
そういった店舗は本来閉店したらスケルトンにして、ビルオーナーに返したりするんですけど、スケルトンにするのにもなかなかの値段がかかるんですよね。撤退するのにも色々金がかかるんです。
ならばただ同然で、バンバンに譲っちまおうという閉店オーナーが多かったのです。
一方バンバン的には、イニシャルコストがほぼかからなくて済むわけなんですね。壁作ったり、高い冷凍庫とか買わなくていいのですから。
そして、バンバンは店舗が多くなるにつれてシダックスだったり、ビックエコーという大手の閉店跡の居抜きも手掛けているんで、居抜きに関しては超プロフェッショナルです。
個人経営だと設備投資をしていないので、内装が汚かったりするんですが、当初はバンバンは譲り受けたら、汚い内装そのまんまで営業していました。そのころのお客様は多分、なんにも変わってなくて経営が変わっただけなのねって認識だったんじゃないでしょうか?今はうまーくプロの内装屋さん(恐らくほぼ専属)がコストを抑えた形で綺麗にしてます。
サイクル的には、バンバンが個人閉店店舗を見つける→ローコストで出店、格安料金でバンバン営業→バンバンの出店で個人店も大手もつぶれる→大手も居抜き対象でやる。→ドミナント戦略→多少の売り上げが厳しそうな居抜き案件も、ほかの競合店に入られるくらいならとバンバンがバンバン出店。
的なサイクルでドンドンでかくなりました。
2.ドリンクバー戦略
当時どこのカラオケ屋も導入していなかったであろうドリンクバーを導入したのもバンバン人気の要因でした。おそらくファミレスぐらいにしかなかったのではないでしょうか?
この戦略で、顧客満足UPと人件費の大幅ダウンに成功しています。ドリンクバーは人件費削減の切り札で、例えば閉店した店舗が元々3人体制で営業していたなら、バンバンでは1人体制当たり前ですから。そのくらい強力なツールだったのです。
3.完全会員制
これは人件費削減にこだわっていたバンバンにとっては、とても必要な制度でした。
今ではあまりないですが、食い逃げ、強要、暴力などカラオケ店というのは、こういった問題が結構多く、1人体制店舗が多い防犯的に危険にさらされる可能性のあるバンバンはこの完全会員制で一定の平和を保ちました。普通のお客様でも安心感があったなと思う人は多いのではないでしょうか?なによりバンバンサイドもプラスの入会費200円は貴重な収入源だったとも思います。
4.ケチ
人件費削減、仕入れ費削減、出店費削減などとにかく削減にこだわる姿勢が顧客への「格安料金でカラオケができる」というニーズを満たしたのではないかと思います。
テナント契約してからの出店スピードも恐ろしく早いので無駄がありません。
そして採算の取れない店舗の撤収も早いです。
ではバンバンと同じようにカラオケ経営したら儲かるの?
結論、現在は無理です。
居抜き情報はバンバンをはじめ、歌広場、カラオケマック、まねきねこなどそういった居抜きスペシャリストにまず集められます。
この居抜き大手が無理と判断した閉店店舗が今度、居抜き初心者のような中小に情報を回します。
ということは、厳しいはずです。
居抜き大手が無理だと判断した閉店店舗を居抜き初心者中小が年間黒字出せたら、運営は天才です。
ということで、居抜きビジネスを確立させたバンバンは今後も店舗を増やし続けるでしょう。
さあこんな成長企業なバンバンに皆さん通いましょう!!